池袋のサンクチュアリ
池袋の象徴ともいわれるサンシャイン60。このビルの中には、幅広いジャンルの数多くの店舗が軒を連ねており、そしてたくさんの人たちが足を運ぶ。もちろん店舗以外にも、ホテルや企業、マンション、水族館まで擁する活気あふれる複合都市施設だ。そのサンシャインビルの隣に東池袋中央公園がある。
若い人たちはあまりご存知ではないかも知れないが、この辺一帯にはかつて巣鴨プリズンと呼ばれた拘置所が存在した。そして先勝国から一方的に裁かれた(裁かれることになる)戦争犯罪者(容疑者)が、劣悪な環境化で大勢収容されていた。拘置所内では多くの者が命を落としたり、簡略的な手続きによって処刑されることとなった。
そんな何処となく哀愁漂う場所だが、日本の復興はまさにここから始まったといっても過言ではない。巣鴨プリズンから釈放された先人たちが、日本を復興させるために血がにじむような想いで政治的基盤を作り上げ、そしてそれに連なるように団塊の世代の先輩方が脇目も振らず、汗水垂らして働いた。その甲斐あったからこそ、日本は世界が認める経済大国に発展できたのだ。
サンシャインと東池袋公園の間にタイルの階段がある。そこは自分が池袋で一番好きな場所。そこから東池袋中央公園を眺めながら、何となく物思いにふけってみる。風に吹かれながらゆっくり目を瞑ったりしてみると、特別な想いや胸をこみ上げる何かを感じる。漠然とした感謝や敬意の念というか。
その場所から少し振り返ってみると、アメリカの有名コーヒーショップが視界に大きく入ってくる。どことなく公園内にある慰霊碑を見おろすかのような店構えにも映り、まるで今日に至るまでの日米関係を象徴しているみたいだ。
もう一度公園側に視界を戻してみる。若者がBMXやダンスの練習に精を出しており、時折屈託のない笑顔が垣間見える。それを眺めていたら、いつの間にか自分まではにかんでいるようだった。
そのような環境を作り出してくれた先人・先輩方に、改めて心からの感謝を示すと同時に、自分も次世代のために何かを築きたい、そして大切な何かに気付いてもらえたら・・との想いに駆られる。
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